スポンサーリンク

けものフレンズ8話感想その23:海を知らないサーバルと港で目撃されたヒト

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 4

諸注意

けものフレンズ8話感想その21:PPP(ペパプ)のムードメーカー・フルル
【Bパート フルルの癒やしと二曲目スタート】 ついにプリンセスが帰還し、5人に戻った三代目PPP。最初の曲だった「大空ドリーマー」に観客は大興奮。次の曲までの合間、5人は改めて会話を再開します。 ...

スポンサーリンク

【Bパート 海と港、そしてヒト】

あたりも暗くなり始めた夕方、かばんちゃんとサーバル、マーゲイとPPPメンバーたちは観客が帰り人気がなくなったライブ会場の周辺で最後の語らいをはじめました。

イワトビペンギン(イワビー):次は海の近くでライブがしたいぜ。

マーゲイ:それなら、泳ぎもパフォーマンスに!

サーバル:海?

イワビー:知らないのか?パークの周りはぜーんぶ海なんだぞ?

サーバル:そうなんだー。

フンボルトペンギン(フルル):そうなんだー。

イワビー:いや、お前は知ってるだろ。

コウテイペンギン(コウテイ):ヒトの住んでたところ、探してるんだって?

ジェンツーペンギン(ジェーン):ヒトって、どんな動物なんですか?

ロイヤルペンギン(プリンセス):確か最後、港で目撃されたのよね。

かばんちゃん:えっ!そうなんですか!

プリンセス:えっ、でもそうとう昔よ?もういないでしょ・・・。

PPPメンバー、マーゲイとの最後の時間

8話を通して、終始脇役に回っていたかばんちゃんとサーバルでしたが、ようやく本題である今回の旅の目的について、PPPやマーゲイと話し合う時間をとることができました。すでにライブは終わり、マーゲイもPPPのマネージャーに就任することが決まった現在、別れのときが近づいているかばんちゃん、サーバルと最後に話しておこうと思ったのではないでしょうか。

海を知るフレンズと知らないフレンズ

はじめに、サーバルとマーゲイ、イワビー、フルルの4人が会話をするシーンが描かれます。彼女たちの話題は「海」。イワビーの口から、「今度は海のそばでライブがしたい」、「ジャパリパークの周囲はすべて海で囲まれている」ということが語られました。

「海のそばでライブがしたい」というイワビーの思いは、単純に元々ペンギンの生活の場が海の周辺であることからきたものでしょう。いわば彼女たちにとって海は「故郷」とも言える場所なわけで、アイドルとして名を挙げた今「故郷に錦を飾りたい」という感覚に陥ったのかもしれません。

ところが、ここでサーバルが「海とは何か」とイワビーに尋ねました。ここで、サーバルが海を知らないこと、一度も海を見たこともないことが判明します。といっても、サーバルはかばんちゃんと旅に出るまでさばんなちほーから出たことがなかったわけですから、当然といえば当然かもしれません。サーバルに限らず、生まれてから一度も自分の住むちほーを出ることなく生涯を終えるフレンズも少なくないはずです。

仮にフレンズを現実の人間に置き換えてみると、「生まれてから一度も外国に行かず、生涯を終える人」にたとえられるかもしれません。昨今では少数派になるかもしれませんが、世界的に見れば決して珍しい存在ではないはずです。ジャパリパークの中にも同じように、異なるちほーを行き来するフレンズと、そうでないフレンズがいるということがはっきりしました。前者の代表がPPPメンバーやマーゲイ、後者は6話まででかばんちゃんが出会ってきたフレンズたちです。

前回の考察で、「PPPメンバーやマーゲイはヒトに近い行動や考え方を持つフレンズである」とご説明しました。今後は6話までに登場してきた「元動物に近いフレンズ」ではなく、こうした「ヒトに近いフレンズ」がメインになるというふうに考えることもできます。

ヒトに関する情報を持っていたプリンセス

続いて、かばんちゃんとプリンセス、コウテイ、ジェーンの会話を取り上げてみましょう。PPPメンバーはかばんちゃんがヒトの住んでいたところを探している、という話を聞いて、自分たちの知っているヒトに関する情報を提供しようとしました。

とはいっても、コウテイとジェーンはヒトが住んでいた場所について、特に知っていることはありませんでした。彼女たちはプリンセスによって、初代・二代目PPPに関する情報を制限されていたと考えられるので、図書館などに立ち寄る機会はあまりなかったのかもしれません。そうであれば、ヒトの情報を知らなくても無理はないでしょう。

それに対して、プリンセスは過去にどこかで聞いたことがあるのか、「ヒトは最後に港で目撃された」という重要な情報を持っていました。これまでヒトに関する情報を知っていたフレンズが博士と助手、ハシビロコウ以外にいなかった中、かばんちゃんにとっては大きな前進だといえます。

かばんちゃんは有益な情報が得られたと喜びますが、プリンセスは「もうそうとう昔の話だから、もういないのでは」と過度な期待を戒めるような発言をします。ここでも「そうとう昔」と具体的な期間がぼかされているため、ジャパリパークからヒトがいなくなってからどの程度の期間が経過したのかは正確にはわかりません。

しかし、「初代・二代目PPPに関する情報に触れていたプリンセスが知っていた」ということは、初代や二代目が活躍した時代と同時代の話である可能性が高いといえます。

「パークに残るヒトの痕跡」が今後のテーマか

7話までのけものフレンズは、「かばんちゃんの内面にあるヒトらしさ」を描くのがストーリーのテーマでした。それは長距離移動ができる特性であったり、ヒトならではの柔軟な発想、アイデアといったさまざまな形で表現され、ストーリーの中で重要な役割を発揮しています。

しかし、8話においてこのテーマは大きくかわりました。かばんちゃんは完全な「脇役」となり、かばんちゃん自身の内面ではなく、ほかのフレンズたちの中にある「パークに残ったヒトの痕跡」を探すことが新たなテーマになったのです。今回はそれがPPPメンバーやマーゲイの知識の中にある「アイドルユニット」という存在でした。

この傾向が今後も続いていくのか、それとも今回の8話に限定されたものなのかは現時点ではまだわかりません。しかし、かばんちゃんとフレンズ、ジャパリパークとの関わり方、その描き方が変化しつつあることは間違いないでしょう。