
【5話 こはん 考察まとめ】
【冒頭 大きな湖のそばに通りかかるジャパリバス】
サーバル:きれいだね~。
かばんちゃん:うん!
ラッキービースト(ボス):大きな湖を通るよ。ここはビーバーが作った湖とも言われているよ。
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【冒頭 ジャパリバスを運転するサーバル】
ラッキービーストからジャパリバスの運転を勧められたかばんちゃんとサーバル。かばんちゃんは乗り気ではありませんが、興味をそそられたサーバルは・・・。
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【Aパート アメリカビーバーとの出会い】
サーバルの不注意から、丸太の山を散乱させてしまったかばんちゃんたち。丸太を並べて使うつもりだった(と思われる)アメリカビーバーを前に、なんと声をかけたものか思案...
【Aパート アメリカビーバーを慰めるかばんちゃんとサーバル】
アメリカビーバーと出会ったかばんちゃんとサーバルは、簡単な自己紹介の後、ビーバーが家(ログハウス)をつくろうとしていることを知ります。ビーバ...
【Aパート ビーバーから語られる新たな情報】
写真を見ただけで家の作り方がわかるという特殊な能力を持ったアメリカビーバーですが、心配性が過ぎてなかなか家づくりが進まないことに悩んでいました。かばんちゃん...
【Aパート 材料探しに出発するかばんちゃんたち】
ビーバーから新しい家をつくろうとしている話を聞いていたかばんちゃんたち。しかし家づくりの材料となる丸太はサーバルのせいで失われてしまっています。落ち込み立ち去ろ...
【Aパート ジャパリバスで針葉樹林へ】
ビーバーの家づくりの材料となる木材を探すため、かばんちゃんたちはジャパリバスに乗り込み針葉樹林を目指して出発します。
アメリカビーバー:わぁ~はは!...
【Aパート プレーリードックとの出会い】
アメリカビーバーの家づくりで、材料となる木材を探しに針葉樹林に向かっていたかばんちゃんたち。ジャバリバスが針葉樹林に到着し、いよいよ材料の調達を始めようとします...
【Aパート プレーリー式の挨拶】
木材を集めるために針葉樹林にやってきたかばんちゃんたちは、自分で掘った穴に埋まっていたオグロプレーリードックと出会います。
オグロプレーリードック:初めま...
【Bパート オグロプレーリードッグとの協力】
生き埋めにしようとしていたという誤解も解けたところで、オグロプレーリードッグと落ち着いて会話をします。なぜ周囲が穴だらけになっていたのか、プレーリーは理由を...
【Bパート 針葉樹林の伐採】
アメリカビーバーの家の材料として、針葉樹林を伐採しにやってきたかばんちゃんたち。たまたま出会ったオグロプレーリードッグにも協力してもらえることになりました。
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【Bパート 作業が速いオグロプレーリードッグ】
木材調達をプレーリーに手伝ってもらうことになったかばんちゃんたち。ビーバーが迷っている間に木を倒そうするプレーリーでしたが、穴を掘って倒すしたため倒れる方...
【Bパート ビーバー&プレーリーの家づくりスタート】
オグロプレーリードッグの活躍で材料の木材を100本調達したかばんちゃんたちは、再びこはんに戻ります。5話の本題となるビーバーの家づくりがスタートしま...
【Bパート アメリカビーバーの悩み】
アメリカビーバー:木材よし。まず土台から作って・・・後々曲がることも考えてと・・・。
かばんちゃん:手順が全て見えているんだね。
サーバル:すごいねビー...
【Bパート オグロプレーリードッグへのアドバイス】
心配症な性格が災いして家造りが進まないアメリカビーバーの元を離れ、サーバルとかばんちゃんはオグロプレーリードッグの様子を見に行きます。
...
【Bパート 作業が進まないビーバー】
焦って作業に失敗するプレーリーにゆっくり落ち着いて作業するように伝えたかばんちゃんは、再びビーバーの様子を見に戻ります。
サーバル:プレーリーってすご...
【Bパート 家づくりがまったく進まないビーバーとプレーリー】
ビーバーに「先に小さな模型をつくってから家づくりを始める」というやり方をアドバイスしたかばんちゃんたちは、再びプレーリーの様子を見に行きます...
【Bパート かばんちゃんからの提案】
度重なる家づくりの失敗ですっかり意気消沈してしまったアメリカビーバーとオグロプレーリードッグ。お互いに相手に家づくりの進捗を尋ねます。
ビーバー:プレ...
【Bパート 2人でつくる家のデザイン】
なかなか家づくりがうまくいかないアメリカビーバーとプレーリー。そんな2人にかばんちゃんは「ビーバーの指示でプレーリーがつくる」というやり方を提案しました。
...
【Bパート 4人で行う家づくり】
ビーバーが指示を出してプレーリーが作業をする家づくりがいよいよスタートします。かばんちゃんとサーバルが見守る中、作業が着々と進んでいきます。
サーバル:こ...
【Bパート 完成した家の使い心地は?】
ビーバーが指示を出し、プレーリーが作業をする方法で、いよいよ2人の家が完成しました。
4人:できたーー!!!
かばんちゃん:おおーっ!!
...
【Bパート ビーバー、プレーリーとの別れ】
ビーバーとプレーリーの家づくりを見事完成させたサーバルとかばんちゃん。夕日が沈む中、2人はこはんを後にします。
アメリカビーバー:2人のお陰で立...
【Bパート アライさんとフェネック in こうざん】
4話まではCパートに挿入されていたアライさんとフェネックの行動が描かれるシーンです。今回は3話でかばんちゃんとサーバルが登った「こうざん」の山頂に向かっています...
【Bパート 素敵なコンビ】
夕日を背景に走るジャパリバスの車内で、かばんちゃんとサーバルは今日の出来事を振り返っていました。5話のラストを飾るこのシーンは以外な形で終わることになります。
...
【Bパート オーロックスの襲撃】
今日起こったことをジャパリバスの中で振り返っていたかばんちゃんとサーバル。突如としてバスに急ブレーキがかかり、思わぬ人物が2人の前に登場しました。
サーバ...
【5話 こはん 総合的な解説】
けものフレンズの各話は、基本的に以下のようなストーリーのテンプレートに沿って展開していきます。
かばんちゃん一行が新しい土地に行く
新しいフレンズと知り合う
未知の問題と遭遇する
かばんちゃんの思いつきで問題を解決する
この構造に4話を当てはめたとき、果たしてどのような解釈が可能になるでしょうか?
かばんちゃん一行が新しい土地に行く
5話でかばんちゃんたちがやってきた土地はこはん(湖畔)。ビーバーによって作られたと言われる大きな湖の畔です。今までかばんちゃんたちが通過してきたちほーは気候が厳しくその影響によって何らかの危機に陥ることが多かったですが、今回はそうした影響はありません。
逆に、今までよりも過ごしやすい環境にやってきたことで気候による影響が少なくなり、登場するフレンズやかばんちゃん、サーバルの内面といった今まではあまり注目されなかった側面に目が向けられることになりました。
新しいフレンズと知り合う
5話で登場した新しいフレンズは、アメリカビーバーとオグロプレーリードッグです。どちらもフレンズの体に合った家をつくろうとしており、「フレンズ化に伴う体の変化に対応しようとしている」という点では3話に登場したトキ、アルパカ・スリに似ていると言えるかもしれません。
ですが、ビーバーとプレーリーが抱えている問題はトキやアルパカのものとは少し質が異なります。トキやアルパカの場合は、特定の事実を知ったり、単純に他のフレンズと協力すればも問題を解決することができました。しかしビーバーとプレーリーの場合、単純な協力では問題は解決できません。それ相応の特別な方法を取る必要があったのです。
未知の問題と遭遇する
3話で登場したトキとアルパカはそれぞれ、「フレンズの体に合った歌い方がわからない」、「他のフレンズにカフェに来て貰う方法がわからない」という問題を抱えていましたが、かばんちゃんが適した解決法を教えることで解決に導いています。
今回、ビーバーが抱えていた問題は「心配症で作業に移れない」、「家をつくる方法はわかるが、それを実現するための加工技術がない」といった複雑な問題を抱えていました。これらの問題はかばんちゃんと言えども即座に解決するのは難しい複雑な課題です。
一方、プレーリーの方は「考えながら作業することができない」という問題を抱えています。これも本格的に解決するにはプレーリーの内面的な変化が必要となる複雑な課題でした。そこでかばんちゃんとサーバルは「2人で協力して、ビーバーたちのカウンセリングを行う」という複雑な解決法を取ります。
かばんちゃんの思いつきで問題を解決する
「かばんちゃんの思いつきで」と書きましたが、5話に限れば「かばんちゃんとサーバル、2人の思いつきで問題を解決する」と表現したほうが適切でしょう。かばんちゃんとサーバルは、暗黙のうちに「ビーバーとプレーリーを協力させ、一緒に家をつくらせる」という目的のために動いていました。
その際、サーバルは2人のテンションを高め、気持ちに寄り添う役割を担い、かばんちゃんは「役割分担をする」といった具体的な方策をを発案する役割を担いました。今までも協力してセルリアンと戦うなど、局所的には協力を見せていた2人ですが、今回の話の中で初めて「複雑な目的を達成するために、それぞれ別の役割を果たす」という、本当の意味での「コンビネーション」を発揮したことになります。
かばんちゃんとサーバルが「素敵なコンビ」になる話
以上のような展開によって、かばんちゃんとサーバルは阿吽の呼吸でそれぞれの長所を活かしあう、本当の意味での「素敵なコンビ」になることができました。この5話のあと、けものフレンズのプロット(話の因果関係)は少し変化することになります。
今までは、1話毎に以下のような話の流れでストーリーが展開していたはずです。
かばんちゃん一行が新しい土地に行く
新しいフレンズと知り合う
未知の問題と遭遇する
かばんちゃんの思いつきで問題を解決する
それがこの5話からは、
かばんちゃん一行が新しい土地に行く
新しいフレンズと知り合う
未知の問題と遭遇する
かばんちゃんとサーバルが協力して問題を解決する
というふうに、物語の展開が変化したのです。このように、サーバルとかばんちゃんが本当の意味で協力し合える関係になったという意味で、5話は重要な意味を持つ話だったといえるでしょう。